アデノウイルス(咽頭結膜熱、プール熱)にご用心!!

暖かくなり夏が待ち遠しいですね。院長コラムです。気候も夏らしくなったのですが、病気も夏の病気へシフトしそうです。ここ1、2週間の診療でアデノウイルス感染症の子が5、6人いました。アデノウイルス感染症の一部は、流行性角結膜炎咽頭結膜熱(プール熱)とも呼ばれます。夏場が流行のピークですが、夏以外でも存在します。診断はのどの所見です。(#2)のように白苔が扁桃周囲に付着します。この白苔の部分を綿棒でこすり検査することで診断されます。
症状は39℃から40℃の熱が4〜5日ほど続く事、眼球結膜も赤くなり(#1)、頭痛、腹痛、下痢、吐き気があることもあります。インフルエンザはタミフルなどの特効薬ができましたが、これは特効薬がなく終息するのをまつしかありません。かなりしんどく、ぐったりし脱水気味になるので 水分はしっかりとらなくてはいけません。また、アデノウイルスと思っていたら川崎病だったということもありましたから、やはりこまめに小児科医の先生の診察は受けたほうがいいと思います。
ところで、先ほど特効薬はないと申しましたが、ある漢方薬は効く場合もありました。100%というわけではもちろんありませんが、お子さんが飲めるのであれば個人的には飲んだほうがいいと思います。(2012 5・22)
 

(#1 咽頭結膜熱の患児の眼球結膜)
(#2 咽頭結膜熱の患児の咽頭所見)