あれ?もう6月ですね❗️院長コラムです。一ヶ月経つのが早いこと❗️
さて前回の続きですが、テストの答え、髄膜炎の起因菌を即座に解る方法はなにかということでした。ヒントはPCRと書きましたが、それは遺伝子解析の事(polymerase chain reaction)です。実は髄膜炎の起因菌は年齢によって決まっています。髄液にそれらの菌のDNAのプライマーとよばれるものを加えPCRという遺伝子解析を行えば細菌培養の結果を待たなくても半日でどんな菌が髄液に入っているのか分かります。北里大学の前教授の生方先生のラボではこれまでのデータの統計からその菌にどんな抗生剤が効くかということも同時に分かります。前回のお子さんは肺炎球菌の髄膜炎でPISPという菌でした。幸い抗生剤の選択もバッチリで後遺症なく治癒しました。
下の図は肺炎球菌の髄膜炎の発生率です。肺炎球菌ワクチンプレベナーは2010年発売、昨年2013年4月に公費化されたばかりです。昨年11月にプレベナー13に移行されましたがこの評価は今後わかってくると思います。しかし前々回でヒブワクチンがあれほど効果があるのです。恐らく肺炎球菌の髄膜炎も急激に減ってくるかと思います。
さあ暑い夏になりました!!みなさん脱水には気を付けて!!(2014 6/8)